こんにちは!しょうこです^^
中国茶といえば、「烏龍茶」をイメージされるのではないでしょうか?
実は緑茶のように緑色のものから、ペットボトルで売られているような茶色いものまで、
幅広い種類の青茶(烏龍茶)があるんです!
今回は、そんな青茶についてご紹介します♪
青茶の基礎情報
青茶とは?
“青茶”とはどういうものか、ご存じですか?
※青茶=烏龍茶と考えていただいてOKです。この記事では青茶と表記します。
中国でお茶は、発酵度に応じて大きく”6+1つ”に分けられます。
その中で”半発酵茶”に分類されるのが青茶です。
分類についてはこちらをご覧ください!
ただ、半発酵といっても、発酵度15%の青茶があれば
発酵度70%の青茶もあり、その範囲はかなり広いです!
そのため軽発酵、中発酵、重発酵と分けることができたり、
“岩茶“と分類されるものがあったり、いろいろ。
茶葉は緑茶のように緑色の物があれば、黒っぽいものもあります。
お茶の色も様々。
ぜひ、バリエーションに富んだ青茶を楽しんでみてください!
青茶の製法
青茶の作り方を簡単にお伝えすると、こんな感じ。
- 葉を摘む(摘採)
- 葉を萎らせて水分調整と発酵させる(萎凋)
- ザルで葉を回し休ませる作業。何度も繰り返し葉に傷をつけて発酵を促す(揺青/做青)
- 火入れをして発酵を止める(殺青)
- 揉んで葉の形を整え、細胞を壊して成分の抽出を促す(揉捻)
- 乾燥させる
これだけの工程を経て、出来上がっているんですね!
今は機械化も進んでいますが、すべて人の手で行われていたと思うと、すごいですよね。
品質にこだわっている農家さんは、今でも人の手で作っているそうです。
職人技ですね。
同じように工程が多いのは紅茶です。
紅茶の記事もぜひ読んでみてください♪
青茶の効能
- 東洋医学的には平性です。
- 一部、文山包種など、葉が緑色に近いものは涼性、大紅袍などの葉が黒っぽいものは温性
- 体内にこもった熱を取り除き、潤してくれます。
- 利尿作用があり、体内の毒素を分解してくれます。
- カテキンが多く含まれており、抗酸化作用や抗菌効果があります。
- 安心感を与える特有の香りでストレスや気の滞りを軽減します。
- 油分を流してくれるので、脂っこい食事をした後に飲むと胃もたれの軽減になります。
- 岩茶は血行を良くしてくれるので疲労回復に。風邪予防にも。
- 岩茶は肝臓の働きを改善するので二日酔い改善にも効果的。
※カフェインも含まれるので、なるべく明るい時間に飲むようにしましょう。
青茶の種類
青茶は範囲が広い分、たくさんの種類があります。
また、青茶の中に岩茶と分類されるものがあるので、そちらもご紹介♪
文山包種(ぶんさんほうしゅ)
- 文山包種
- 産地:台北県文山茶区
- 軽発酵
- 台湾を代表する青茶
- 緑茶に近いすっきりとした味わい
- 軽発酵の青茶特有の、華やかな香りとまろやかさを持ち合わせている
- 受験生へ合格祈願としてプレゼントされることも多いそう
鉄観音(てっかんのん)
- 鉄観音
- 産地:福建省泉州市安渓県
- 中発酵
- 茶葉がコロコロと丸まっている
- お湯を含むと緩んで広がり、とても大きな葉があらわれる
- 大きく厚い葉は鉄観音種の特徴
- 「観音韻」という、特有の香りがある
- 豊かに広がる芳醇な味と香りは飲む人を虜にする
鳳凰単欉(ほうおうたんそう)
- 鳳凰単欉
- 産地:広東省潮州
- 中発酵
- 単欉とは、1本の木の葉だけを使用しているということ(他の茶木の茶葉を混ぜない)
- 木ごとの特徴がストレートに表れるため、様々な香りがある
- ライチや桃のようなフルーティな香り、蘭のような華やかな香りなど、80を超える種がある
大紅袍(だいこうほう)
- 大紅袍
- 産地:福建省武夷山
- 重発酵/岩茶
- 武夷山でとれた青茶を岩茶と呼ぶ
- 岩場に生える生命力の強さから健康長寿に効くと言われ、歴代皇帝に愛されてきた
- 言わずと知れた、青茶の王様
- お茶好きの中でも特に人気が高い
- 世界一、値段の高い伝説のお茶(ワインも超えた)
ペットボトルのあのウーロン茶は何?
自動販売機やコンビニで売っているペットボトルの烏龍茶、あれはなんでしょう?
あれは岩茶をベースにしているようです。
冷たい状態で飲まれる、緑茶とはっきりと違いを出す、などと考えると、岩茶のように味や特徴が強いタイプがぴったりだったのかもしれませんね!
手軽に安く手に入るのも魅力ではありますが、手摘みでていねいに作られた青茶は、苦味や渋味がなく本当に美味しいので、まだ飲んだことのない方はぜひ飲んでいただきたいです!
青茶の飲み方
基本的に中国茶は、飲み方のルールはなく自由です。
お好みの淹れ方で、お好みの濃さで楽しむのが一番!
ここでは一般的においしいとされている淹れ方や、
私が思う、より青茶を楽しむためのポイントをご紹介します!
おいしい淹れ方
- お湯の温度は95~100℃
- 茶葉7g:湯150ml程度
- 茶器は紫砂の茶壺や磁器製の蓋碗
- お茶をしっかりと出し切る(最後の一滴まで)
私が思う、青茶を楽しむためのワンポイント
紫砂の茶壺を育てて
紫砂で作られた茶壺は、粒子の細かい穴でそのお茶を吸っていきます。
何年も淹れ続けると、お湯を入れるだけでお茶が飲めるといわれるほど。
革製品と同じように、何年もかけて自分だけの茶壺を育てていくのです(養壺)。
茶壺で淹れるのに向いているのは、熱湯で淹れられて香りの強い、青茶や黒茶。
お茶を飲む楽しみと、茶壺を育てる楽しみで、2倍楽しめますよ!
ぜひ青茶用に1つ紫砂の茶壺を用意してみてください♪
同じように養壺を楽しめる黒茶については、こちらをご覧ください♪
大紅袍は濃い目に淹れてくいっと
疲れを感じる日は、大紅袍を濃く淹れて飲みます。
すると、次の日すっかり元気になっているんです!
きっと、血流を良くしてくれているから。
普段はとてもまろやかなお茶ですが、濃く淹れると力強さを感じます!
口に含み、のどを通り、胃に落ちていく道すがら、全身にじんわりと温かさが広がります。
香りや温かさが胃にとどまる感覚も心地よく、少しの量で満足。
疲れた時や、何か頑張った時にご褒美として思い出す味です^^
香り専用の茶器で楽しむ
中国茶器には、聞香杯という香りをかぐための茶器があります。
個人的に、青茶の香りはとっても安心するんです。
ずっと嗅いでいたくなるような、温かみのある香り。
特に中国茶は香りが重視されているので、生産者さんもこだわって作っているはず。
あれば聞香杯、なければ背の高いカップや、ワイングラスでも香りを楽しむことができます!
お茶を飲む時には、ぜひ飲む前後の香りに集中してみてください♪
さいごに ~青茶の魅力~
いかがでしたか?
青茶と言っても、たくさんの種類があります。
乳香、岩韻など、青茶特有の表現が多数あるように、
味も特徴も違うのに、どれをとっても力強く、まろやか。
懐深く包まれるような安心する香りは、青茶特有に感じます。
多くの工程を経てできあがる青茶を、ぜひ楽しんでください♪
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