こんにちは!しょうこです^^
今回はなんともマニアック、1gの茶葉で緑茶を20杯飲んでみるチャレンジです!
20煎目はほぼ水になると思っていましたが、試してみると全然そんなことはなく。
お茶の圧倒的な実力に脱帽でした。
このチャレンジは思った以上に深く、心が満たされました。
いつかティーサロンでこれやりたい!!と思うくらい。
では、20煎チャレンジの様子をどうぞ!
きっかけ
きっかけは、あるお茶会に参加したこと。
テーマは「五感以外で味わう」。
- 体のどの部位にどんな変化があるか
- 体温がどう変化するか
- 温度の伝わる方向
- 体の内側と外側の差はどうか などなど
今まで使ったことのない感覚を知りました。
新しい感覚に感動し、先生と話していると、緑茶を20煎飲むと色々わかることがあるとのこと。
「わたしもやってみよう!」と、試すことにしました。
目的
こんなことに期待してスタートしました!
- 1煎目から20煎目のグラデーションを感じること
- それぞれで感じる感覚を細かく記録すること
- 「薄いとおいしくない」という固定概念を外すこと(先生が言っていたからきっとそうなのだろうという期待)
- 美味しいお茶を長く淹れる練習(たくさん飲めるかどうかは、そのお茶の特性と品質、淹れ手の力量にかかっている)
チャレンジスタート
味や香りの変化が楽しい段階
準備
西湖龍井の茶葉。私が持っている中で一番高い茶葉にしました!笑
緑色がきれい~。
香りは、抹茶のお菓子のように甘いのです。
そのまま食べても、苦味は少し。甘みと深みが広がります。
(こんな緑茶なかなか無いよね!)
普通サイズの蓋碗を温め、茶葉を入れてお湯を注ぎます。
お湯は150ccくらい。
茶葉は1gくらい。
1煎目(頂点かも)
緑茶の本領発揮は1煎目と言われているので、おそらくここが頂点。
甘みが強い。
緑茶らしい爽やかさと清々しさを感じる。
香りが鼻までやってくる。
上あごで味を感じている感覚。上に昇ってくるイメージ。
まずは甘みががつんと。追いかけるように心地よいほのかな苦味。渋味はない。
茶葉の香り通り、抹茶味のお菓子みたい。
体の変化はまだ感じない。
2煎目(濃くなった)
1煎目よりも少し長めに置いたため、味が少し濃くなった。
甘みが増している。(お湯の温度下がったからか)
やっぱり香りと味は上あごで感じる。
のどをするっと落ちる。
少しだけ体が温まってきた。
緑茶の温かさに過ぎない感覚。
緑茶の効果ではないし、ポカポカしてくるわけではない。
3煎目(力強くなった)
繊細だったのが、力強くなった感じ。
味のバランスが整っていて、本当においしいお茶だなとしみじみ。
茶水の色はまだ変わらず。
体の力が抜けてくる。
1口飲んで、ホッとつく一息が温かい。
茶葉が完全にお湯を含んでぷっくり。
この状態で1枚食べると、若いそら豆を食べているみたいにプチっとした食感。
葉っぱの繊維を全く感じない。(同じような新芽のお茶でも、普通は少し繊維を感じる)
4煎目(全身が清々しい)
口内をはじめ、体全体がさっぱりクリアになる感覚。
全身が清々しさで充満している。
日本の煎茶と比べると、香りも味もやわらかいので、体はやんわりしてる。
カフェインなどでパキっとする感覚はない。
中国の緑茶は、緑茶なのでもちろんカフェインが含まれているが、逆に緩める成分であるテアニンも含まれている。
打ち消し合うのか、カフェインの覚醒効果は感じない(あくまで体感)ため、香りや甘みによってリラックスできるのかも。
5煎目(涼しくなった)
お湯の温度が下がってきたので長時間おいてみる。
茶水の色が少し黄色がかってきた。
けど味と香りは薄まってない。安定してる。
低めの温度で淹れているから甘みが強まってる。
体温が少し下がってきた。涼性の効果を感じる。程よく心地よい。
6煎目(薄さを感じ始める)
お湯を沸かしなおしたので温度が上がった。
温かくなったら力強さが戻ってきた。
味、香りは徐々に薄くなっているけど、おいしさは感じる。
水や白湯よりもすっと入って飲みやすい。
温かいものを飲んでいるので、体が一時的に温かくなるが、のどを通り過ぎるとすぐ戻る。
味のバランスも崩れてない。上あごで感じるのも変わらず。上に昇ってくる。
7煎目(まろやかで甘い)
温度高めのお湯で長めにおいた。
だいぶまろやかになってきた。苦みや渋味は一切なし。
バランスはやはり崩れてない。
舌の上を転がすと、甘みをより感じる。
茶水の色は黄色がかった緑色が濃くなったような色。
胸のあたりがポッと温かくなるのを感じた。
8煎目(愛着がわいてきた)
香りがきなこみたい。黒豆茶にも似てる。まろやかで落ち着く。
こういうお茶として出されたら、納得するかも?
薄くなってもおいしさがなくなったわけではなく、違うものになった。
まだまだ存在感がある。
芽吹いたばかりの小さい葉なのに、こんなに力を持っているなんてすごい。
今飲んでいるこの茶葉たちに愛着がわいてきた。
意識が内面に向き始める段階
9~19煎目
味や香りは、初めより薄くなっているものの、舌の上を転がすと甘みが感じられるし、バランスが崩れずずっとおいしい。
とろっと優しい舌ざわり。
だんだんこっくりとしてきて、生プーアル茶を思わせる重みが出てきた。
9煎目あたりから、自分の内側に意識が向いていることに気づいた。
体の中心が上の方に来ていたのが、おへそのあたりに降りてきて、落ち着いた感覚。
雪が降っている時の様に、周りがシンと静かになった感覚。
いつもより一歩深いところまで味わえている気がする。
6~8煎目の時の方が、薄まった感覚が強かった。今はこれ以上薄くなる気がしない。
グラデーションのような味の変化に合わせて感覚を研ぎ澄ましているため、感じ取れることが徐々にレベルアップして、薄さを感じていないのかもしれない。
ファスティング後、茹でた大根のうまみが全身に沁みわたる、あの感じに似てる。
おいしさが沁みわたると同時に、それをおいしいと感じられる自分の感覚に感動しているところもある。
終わりに近づくにつれ、名残惜しい気持ちに。
20煎目
これで終わってしまうのかと思うと寂しい。まだまだ飲める!
色はかなり薄くなってしまったけど、無色透明ではないし、味も香りも感じられる。
先生の言っていた「お茶はどこまでもお茶」という言葉の深さがわかった気がする。
最後の1杯、おいしかった。
感想
試してみる前は、水みたいになったらどうしようかと少し不安でした。
薄いお茶をずっと飲み続けるのは苦行なのではないかと覚悟もしていました。
でも実際は、お茶はいつまでもおいしく、バランスが保たれていて。
わたしの知っている良さって本当に一部なんだなと、お茶の偉大さを思い知らされました。
感覚を研ぎ澄ませて味わっていると、不思議なことに自分の内面に意識が向くようになりました。
ノートにメモする感想が、お茶のことよりも、自分の内面で感じることになっていたのです。
20煎と決めていたけれど、いつまでも終わりがない感覚でした。
一種の瞑想状態というか、悟りに向かっている状態のような。笑
終わりに近づくにつれ、今飲んでいる茶葉に愛着がわき、最後は寂しい気持ちにもなって。
お茶のグラデーションに、心が動かされていました。
同時に、1つのものをこんなに大切にできた自分に嬉しくもなりました。
そしてとても満たされました。
目的を色々考えていたけど、そんなことはどうでも良くて、ただ満たされました。
他のお茶でも試してみたいし、この境地は皆さんに伝えたい!!
ティーサロンでこの会をやりたい!!
教えていただいた先生と、茶葉に感謝。
満たされて、夢中になってブログを書いてしまいました。笑
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