こんにちは!しょうこです^^
緑茶って、日本で生活しているととってなじみ深いものですよね。
実は中国でも、一番飲まれているのは緑茶なんです!
中国で生産されているお茶の7~8割は緑茶と言われているくらい!
今回は、そんな中国緑茶についてのお話です。
緑茶の基礎情報
そもそも緑茶とは?
“緑茶”とはどういうものか、ご存じですか?
中国でお茶は、発酵度に応じて大きく”6+1つ”に分けられます。
その中で”不発酵茶”として最初に分類されるのが緑茶です。
分類についてはこちらをご覧ください!
発酵させないので、茶葉の色はその名の通り、緑色。
お湯を注ぐとやわらかい緑色の茶水になります。
緑茶の製法
緑茶の作り方を簡単にお伝えすると、こんな感じ。
- 葉を摘む(摘採)
- 火入れをして発酵を止める(殺青)
- 揉んで葉の形を整え、細胞を壊して成分の抽出を促す(揉捻)
- 乾燥させる
工程はかなり少ないですが、茶葉は摘んだ瞬間から、茶葉自身の持つ酵素のはたらきにより、どんどん酸化が進みます。
不発酵茶である緑茶は鮮度が大事なので、摘んでから、いかに早く加熱するか(酸化を止めるか)が重要!
最後の乾燥の仕方によって、さらに分類されます。
- 釜炒りするもの → 炒青緑茶
- 焙るもの → 炒青緑茶
- 天日干しするもの → 晒青緑茶
緑茶の効能
- 東洋医学的には涼性です。※温かい緑茶でも同じ。
- 体の余分な熱を取り除いてくれるため、暑い季節や熱がこもりやすい方に特におすすめです。
- 利尿作用があり、体内の毒素を分解してくれます。
- カテキンが多く含まれており、抗酸化作用や抗菌効果があります。
- 風邪予防や虫歯予防、ピロリ菌の殺菌にも効果的。
- タンニンが豊富で老化予防にも◎
- ビタミンCにより美肌効果も期待できます。
- リラックス効果テアニンが含まれているため、カフェインの作用はコーヒーほど強くありません
※胃腸の弱い方は、刺激が強い可能性があるので、発酵度の高いお茶がおすすめです。
※カフェインが含まれるので、なるべく明るい時間に飲むようにしましょう!
同じように体の熱を取ってくれる性質のお茶は白茶や黄茶です!
黄茶について、詳しくはこちらをご覧ください!
緑茶の種類
中国の緑茶は数百、数千という種類があると言われています。
生産量が一番多いこともあり、中国十大銘茶のうち、6つは緑茶が占めています。
広大な国土で地形も様々な中国緑茶は、味も香りも見た目も、バリエーション豊富。
その中でも代表的な緑茶をご紹介。
西湖龍井(せいころんじん)
- 西湖龍井
- 産地:浙江省杭州西湖(特に獅峰、虎跑、雲栖、梅家塢が有名)
- 特に獅峰龍井が最高級とされる
- 中国で最も有名な緑茶
- 平らな茶葉が特徴
- 清明節(4/5頃)までに摘まれたものは明前茶と呼ばれる貴重品
- 緑茶特有の爽やかで心地よい苦味の中に甘味を感じる
碧螺春(へきらしゅん)
- 碧螺春
- 産地:江蘇省蘇州太湖
- 碧=深い青緑色 螺=螺旋の形 春=春一番の新芽
- 高級品はごく小さな新芽のみを使用するため、500g作るには7万枚も必要に!
- アミノ酸が豊富でうまみが強い
- 産毛が多く、茶水はほのかにとろみを感じる
黄山毛峰(こうざんもうほう)
- 黄山毛峰
- 産地:安徽省黄山(特に富渓郷が有名)
- 水墨画に描かれているような山で作られている
- 十大銘茶にも選ばれているが、気取らず親しみやすいお茶
- 豆や栗の香りと表現されることも多く、余韻を楽しめる
日本の緑茶との関係性
日本の緑茶と中国の緑茶はちがう?
製法
日本の緑茶は蒸すことで火入れをするのに対し、中国緑茶は一般的に炒ることで火を通します。
※恩馳緑茶のみ蒸す製法で作られます
味・香り
日本と中国ではお茶に求めるものが異なります。
日本は味重視、中国は香り重視。
製法はそれぞれに合わせて採用しています。
茶水の色
日本の緑茶に慣れていると、中国緑茶を出されたときに驚く方が多いです。
出がらしで淹れたかのように、色が薄いのです!
飲んでみると味も香りもしっかりあるので安心してくださいね。
バリエーション
国土の広さや民族の多様性が関係し、中国は緑茶1つとっても特徴のバリエーションがとにかく豊富です!
例えば、黄山毛峰の産地である安徽省は日本の大阪府と同緯度ですが、蒙頂甘露の産地である四川省の緯度は日本にはありません。
中国の紅茶とイギリスの紅茶の比較についても書いてます!
詳しくはこちらの記事をご覧ください♪
中国から日本に緑茶が伝わった
お茶文化は平安時代後期、遣唐使が唐から日本に持ち帰ったとされています。
唐の時代にトレンドだった製茶方法が”蒸す製法”でした。
また、泡立てて飲む方法や、貴重な茶葉を粉末にして余すことなく飲むこともありました。
それが日本独自の進化を遂げ、茶道として日本特有の文化と成長してきたのです。
緑茶の飲み方
中国では一般的にグラスで緑茶を飲みます。
お湯を注ぐ際に舞う姿や、浮いていた茶葉がお湯を含み緩やかに沈んでいく姿を眺めるのも、楽しみの1つだからです^^
基本的に中国茶は、飲み方のルールはないので、自由です。
お好みの淹れ方で、お好みの濃さで楽しむのが一番!
ここでは一般的においしいとされている淹れ方や、私が思う、より緑茶を楽しむためのポイントをご紹介します!
おいしい淹れ方
- お湯の温度は80℃前後
- 茶葉:湯量=1:50
- 茶葉3g:湯150ml程度
- 茶器は耐熱グラスまたは磁器製やガラス製の急須や蓋碗
- 耐熱グラス、蓋碗の場合は、茶葉を避けながらそのまま飲む
私が思う、緑茶を楽しむためのワンポイント
お茶が減ってきたらお湯を注ぎ足して飲む
お茶が減り、味が濃くなったところにお湯を注ぎ足して、伸ばしながら飲むイメージです。
これはなぜかというと、お茶の種類により本領発揮するタイミングが異なるためです。
緑茶が一番おいしいのは1煎目!
飲み切らずに注ぎ足していくことで、その緑茶の特徴を長く楽しむことができます。
また、これは発酵度の低いお茶の特徴ですが、お茶を出し切ってしまう(飲み切ってしまう)と、次にお湯を注いだ時に、味が出るまでに時間がかかります(お茶が立ちにくい)。
長くおいしく飲むためには、湯がなくなる前に注ぎ足すようにしてみてください♪
グラスで飲む場合上投法で淹れる(炒青緑茶)
上投法とは、先にお湯を注ぎ、その上に茶葉を落とす方法です。
こちらはなぜかというと、グラスで飲む際の1杯目でしか見ることのできない美しい景色を見るためです!!
緑茶の特徴として、特に高品質なものになるほど、茶葉に産毛が残っています。
この産毛は、お湯を注いだ時の衝撃で茶葉から離れ、全体に舞います。
その姿も見ていて楽しいのですが、衝撃の少ない上投法で淹れることで、1杯目限定で、産毛の舞っていない、クリアな景色を見ることができるのです。
グラスに近づいて見ると、向こう側がはっきり見えます。
(産毛が舞うと、ほぼ見えなくなります)
アクアリウムのような幻想的な景色を楽しむことができるのでおすすめですよ♪
さいごに ~緑茶の魅力~
いかがでしたでしょうか?
緑茶は最も歴史が古いお茶。
それだけ、多くの人に愛され続けています。
鮮度が高い分、その年の最初に市場に出るのは緑茶。
茶屋に新茶が出ると、冬の終わりと春の訪れを感じます。
寒さに耐えた先、芽吹きの季節を喜びながら飲む緑茶は特別なものです。
ぜひ、そんな情景もイメージしながら、楽しんでみてください!
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